データを「出与え」,メンバーを「面触れ」(めんぶれ),モバイルを「諸場」(もろば),ストアドプロシージャを「外充て手続き」……等々,無数の奇想天外な翻訳語を勝手に造り,一人で堂々と使っている私は,「普通の日本人」からすると宇宙人なのだろうな……。
プリペアドステートメントの希哲館訳語は暫定的に「準備文」とすることにした。しかし,ストアドプロシージャを「外充て手続き」と訳すのは多少抵抗があるだろうが,こんな簡単な翻訳すら放棄するというのは,やっぱり日本の情技(IT)業界の病気かもしれない。
先日,Cμ を PostgreSQL のストアド プロシージャに対応させたが,これが当初の想定以上のブレイクスルーになりそうだ。そこで本格的な研究のために,「ストアド」を「外充て」と訳し,ストアド プロシージャは「外充て手続き」,ストアド ファンクションは「外充て函数」と訳すことにした。この場合の「ストアド」〈stored〉を自然に訳すのは難しいが,外部から充当する,という意味と音写を兼ねて「外充て」とした。
RDBMS における外充て手続きの理論的意義はよく知られているが,さほど活用されていないのが現状だ。主な理由は開発環境の粗悪さにある。言語は独特で,利用者層が薄いため周辺技術も含めてあまり洗練されていない。人材を確保するのも困難で,保守性に乏しいとみなされることが多い。こうした欠点の多くが Cμ で克服出来てしまうわけで,この方面では画期的な出来事と言えるだろう。
赤いオラクルが真っ青になる日も近いかもしれない。