暴力革命に対する「知力革命」であり,無血革命をさらに洗練させた「無声革命」。
豊臣秀吉の石垣山一夜城に因んだ希哲館事業の目標として宇田川浩行が構想した,究極の平和革命。
「一夜革命」というのも希哲館事業では昔から使っている言葉だが,やはりデルン実用化前のことなので,最初期の詳しい記録は残っていない。
希哲館事業を始めた時から,事業の全体像を“理解”してもらうのは不可能だろうと思っていた。
そんなものをどうやって世の中に広めるのか。もちろん,暴力は使えない。そう考えた時,私は秀吉の「石垣山一夜城」の伝説を思い浮かべた。山頂の木立に隠れて築城を進め,完成してから木を伐り,全貌を現す。一夜にして現れた立派な城を目の当たりにした敵は混乱,戦意喪失した,という話だ。
これは究極の平和革命,無血革命を越えた「無声革命」の方程式ではないか。そう考えてから,この「一夜城」は希哲館事業の模体となってきた。
いまデライトを覗いている人は,いわば,一夜城が築かれていく過程を目撃している人だ。
寝不足も続き,いつ疲労感に襲われてもおかしくない状況だが,絶好調だった。
先月20日頃まで,この日にはデライト収益目標を達成し,デライトの春,希哲館の春にしたいなどと思っていた。収益目標は未達だったが,ここ一週間,美しい桜並木を見ながら,思い描いた通りの春の訪れを感じていた。代わりに得たものがそれだけ大きかったということだろう。
今を仮に「希哲館累新期」と呼び始めた1月にそれほどの確信は無かったが,希哲館本館構想の具体化を経て,今まさに「希哲館累新」が起きていることを確信した。竜力,竜虎計画など初期の構想についても久しぶりに思い出していた。
希哲館事業構想は,輪郭法の閃きから生まれたものだ。その輪郭法を力に変えるデライトによって希哲館事業の可能性が広がるのは必然なのだろう。
10日までに新生デライトをある程度の形にし,20日までに諸調整・仕上げを終え,年度始めから黄金週間に向けて世間が少し落ち着く下旬に第三次宣伝攻勢を仕掛けたい。
第三次宣伝攻勢も,先月のデライト開発の快調を受けて変容した。短期間に集中して,印迫を最大化することを考えるようになっている。これは一夜革命そのものだ。「デライト一夜革命」を第三次宣伝攻勢の定問とすることにした。一夜城たるデライトの品質に自信が持てなければ考えられないことだった。
一日一文はデライト正式離立から間もなく完全に途絶えていた。単純に忙しかったということもあるが,発信媒体としてのデライトがあらゆる意味で不安定で貧弱だったということも大きい。今のデライトなら効果的に発信出来るだろう。
短期集中生活中に無理をしてやることでもないので,余裕の出来た時期に始めたい。
昨日の日記を付けながら,デライト累新は希哲館累新でもあり,「千年の集約」でいうところの累新に,希哲館黄金期は近代化の過程に相当することに気付いた。
最近,こんなことをぼんやり考えながら時が過ぎてしまうことが多い。脳がよほど情報を整理しようとしているのか,少し思考に引っかかりを感じて手を止めると,そのまま何時間も経っていたりする。そのせいで開発も少し停滞気味だ。
経験上,こういう時は「待つ」以外にこれといった対処法が無いことは分かっているが,流石にそろそろ手を動かしたい。
そう思いながら,デライト公式で希哲館訳語についてのツイストを書いていた。相変わらず,独自性という言葉も陳腐に感じるほどの異形ぶりに,自分は日本の中心部にありながらどんな環境で育ってきたのだろうと改めて感じていた。
あるツイストを書き終えた瞬間、なぜか,幼少期にかくれんぼで大人達を困らせた記憶が蘇えってきた。希哲館事業というのは,自分にとってずっとそんな「わくわく」する悪戯だったのかもしれない。一夜革命なんて,やたら壮大なだけでまさにかくれんぼではないか。久しぶりに「三つ子の魂百まで」という言葉を思い出した。
急に童心にかえったような気分になり,すっと肩の力が抜けてなんだか笑えてきた。
気付いてみればこんな単純なことに今まで気付かなかったのか,気付いたことを忘れているのか,灯台下暗しということもあるから分からないが,変に嬉しい発見だった。
これだから思索はやめられないのだろう。
引き続きデライト市場戦略について考える。
最近感じていたデライトの表現上の問題は「ありのまま」で解決することに気付く。「最も使いやすいメモサービスを目指す最も使いやすい知能増幅サービス」というデライトのあるがままの姿を表現していくのが近道なのではないかと思えるようになった。これを凝縮した「知能増幅メモサービス」という新しい表現も考えた。
昨日は「知能増幅回帰」という言葉を思いついたところで,これまでのデライトの方針との整合性をどうするかまとまらないまま終わった。結局,方便にこだわるから辻褄合わせに苦しむわけだ。
今日から旧デライト市場戦略・新デライト市場戦略として整理していくことにしたが,これが一夜革命と結びつくことに気付いた。ふと「デライト一夜革命」という言葉が脳裏をよぎるが,全知検索してみるとついこのあいだ描いていた。すっかり忘れていた。色々な思いが込み上げてきたが,まとめている時間は無いのでここで寝ることにした。
久しぶりに姪が来た日でもあった。手を掴んで歩くのはちょっと感動した。