換配(コンパイラ)で不自然な区切りに警告なりなんなりだすならまだいいが,それもそれでアドホックな話だしな……。
近年,迷走著しい論組〈プログラミング〉言語 C++ に数値リテラルの桁区切り記号が追加されている。新 C++ には長所も多いが,全体として C++ を破壊しているという印象が拭えない。その端的な兆候をこの桁区切り問題に見ることが出来る。
そもそも,言語に桁区切り記号を導入する必要などまったく無い。可読性のため,というが区切り方を間違えればかえって混乱を招くし,入力の手間も生じる。そんなことはエディタ側で対策すれば良い。例えば,数値の特定の桁に下線を入れて表示するという方法も考えられる。これなら環境側での調整も効くし,入力の手間を増やさず可読性を向上させることが出来る。
Cμ には「標準規約」という概念があり,その一部「表示規約」として推奨するコードの表示方法を定めているため,こうした対策を導入しやすい。
この手の標準仕様の追加は,容易に後戻り出来ないため慎重になってなり過ぎることはない。このひどい案を排除出来なかったというだけで,標準化委員会の機能不全を感じざるを得ない。