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課題だったテーマ切り替えボタンのイメージが急速に固まったため,ダークテーマ実装におけるテーマ切り替え用合いについてまとめて終了。
従来の上部メニュー(様子)で使ってきた歯車アイコンをそのまま太陽に見立て,トグルボタン風に装飾することにした。月は CSS のみで表現し,ラベルには「明」「暗」を使う。開発者通類で試しに装体を作ってみた(録落ち中のメニュー案)。
未録入りの場合はメニューの設定輪結の部分に,録入り中の場合は設定ページ <main>
の右上に置く。この領当ては既に固まっていたが,テーマ切り替えボタンの細部がなかなか決まらなかった。昨日までは,緑色の太陽アイコン・月アイコンの右隣に「明るい」「暗い」のラベルを付ける程度の簡素なボタンをイメージしていた。しかし,これでは冗長な上に直感的とも言い難い。
ふと,トグルボタン風にしてみたらどうかと開発者通類で実験してみたら,想像以上に良かった。簡潔ながら邪魔にならない程度に目立ち,ぱっと見て役割も察しやすい。デライトのテーマ切り替えボタンとしてこれ以上の案は出ないと判断,採用を決めた。
歯車アイコンがそのまま太陽アイコンとして使えるというのは面白い発見だった。形状的にも設定という意味的にも似ていることに気付いて,設定輪結と入れ替えることを思いついたのはだいぶ前で,デザイン的な遊びが出来そうだとは思っていたが,アイコンは別に作るつもりだった。とりあえず実験中の代替として使ってみたら思いのほかしっくり来た。
月アイコンも,よく考えたら画像を用意するまでもなく CSS で十分なことに気付いた。結局,アイコン作成の手間も省けてしまった。
もう一つの課題として,応司のダークモードをどう扱うかという問題があったが,デライトでは明示的に切り替えた場合はその設定で固定し,出放りとしては応司の設定に従うことにした。
残る課題は装体整理のみとなったが,先日の装体整理兼ダークテーマ実装という思いつきでこれも好機に変わった。
マウスオーバーでの窓の捕活など,複数窓の使い勝手を向上させることを考えたが,これは止めておいた。
副窓なら window.focus() などを使ってなんとか出来そうな気もしたが,単純な実装は難しそうで,出来たとしても応司の窓管理に干渉することは可使性の観点から望ましくない。
最近の Windows ではマウスオーバーで窓をアクティブにする設定も出来,その手の通類もあるので大きな問題ではないだろう。
可使性を考えればデライトに画面分割機能を持たせるのも手だが,やはり複雑化が懸念されるので見送り。
タブの複製と違い,現在のページを新窓で開くという機能は一般的でなく,デスクトップ PWA でも面倒だ。
ネットサービスで「成功」と聞くと,有名で,人気があって,という感じにイメージする人が多いだろう。ただ,サービス開発の現実はそこまで単純ではない。企業は,顧客や投資家の手前,明るい側面ばかり見せようとするものだ。世の大抵のサービスは,何らかの意味で「火の車」だと思って間違いない。
デライトも一応ネットサービスに含まれるし,今は収益目標達成に向けて邁進しているところだ。利用者の方から色々な助言を頂くこともある。その中で,外から見た「成功」と内から見た「成功」の違いについて考えさせられることが多い。
デライトは,「安定拡大戦略」と呼ぶ戦略を取っている。その名の通り,急拡大を避け,制御可能な範囲で安定的に拡大を続けていく,という戦略だ。つまり,世間でイメージされるような,バズって有名になって上場するなり売却するなりして大儲け,というような「成功」は,元よりデライトの目指すところではない。それどころか,避けたいとすら思っている。
これは,デライトが希哲館事業の一環として開発されているからだ。希哲館事業は,知能増幅(IA)技術による民主主義・資本主義の革新を目的とした事業であり,その性質上,独立性は生命線にも等しい。
ソクラテスが何と闘い,何に殺されたのかを引き合いに出すまでもなく,金・権力・権威・大衆は,どれも知が従ってはならないものだ。出資に頼ることも寄付に頼ることも出来ない。となれば,自分で稼げる範囲で運営していくしかないわけだ。
投稿で賑わっているのが成功しているサービスかというと,それも難しいところがある。閑古鳥が鳴くような状態も困りものだが,低質・悪質な投稿であふれ返っているような状態がデライトにとって望ましいとも言えない。特に恐れているのは,よくいう「コミュニティの空洞化」だ。悪貨が良貨を駆逐するような状況に陥いることは何としても避けたい。
個人開発のサービスによくあるのが,何かの拍子に爆発的人気を得たものの,運営費などが捻出出来ず,どこかの企業に売却あるいは譲渡せざるを得なくなった,という例だ。それなりの金額で売却出来れば成功と見る人もいるが,デライトでは最悪の失敗として想定している。
デライトは,希哲館事業の心臓のようなものであり,万が一にも手放すことはない。手放すくらいなら心中するという覚悟で開発している。
デライトは,今のところ,有名サービスでもなければ人気サービスでもない。では上手く行っていないのかというと,面白いことに,世にも珍しいほど上手く行っているサービスなのだ。
世界初の実用的な知能増幅技術を実現した輪郭法という基礎理論は,私が17歳の頃に考案したものであり,デライトの実装も全て私の手によるものだ。周辺技術もオープンソースを基礎として独自開発に最適化したものを応司(OS)から論組言語,範枠にいたるまで整備している。
例えば,用合い(UI)設計,語体やアイコンの制作といったことから,論組,サーバーの管理,広報,経営まで,とにかく何でも一人でやっている。デライト上にある中核的な献典も私が書いている。
別に自慢話をしているわけではない。これが意味することは,デライトが驚異的に高効率に開発・運営されているということだ。普通の開発現場というものを知らなければなかなか想像出来ないことかもしれないが,サービス開発者にとっては喉から手が出るほど欲しいような環境を,すでに手にしているのだ。こればかりは,GAFA のような超大企業が金を積んで手に入れられるものでもない。
人件費がかからないのは言うまでもないが,中核となる全ての権利・権限を開発者が保有しているので,組織ならどんなに早くても3日かかるような意思決定が,目を瞑って3分で出来たりする。
サービスそのものも,利用者の方々のおかげで,開発は快調,治安は良好,トラフィックは安定的に成長しているという理想に近い状態にある。
収益目標達成というのは,まともに稼げていないという点以外はほぼ完璧なデライトを完全無欠にするための挑戦だ。それも,決して非現実的な目標ではなく,見通しは明るく,時間は十分にある。しかも,超低経費のおかげで,仮にずっと稼げないままでも開発者が生きている限り潰れる心配は無い,ときている。
華々しく成功しているように見えるサービスのほとんどは,人間的・金銭的・技術的な何らかの問題を抱えながら運営されている。それを考えれば,まだ成功と言うには早いが,「デライトが目指す成功に最も近付いているのはデライトである」とは言える。
……昨日,早くも3日目にしてサボってしまった一日一文だが,今日は取り返そうと少し長めに書いた。
気合いの空回りと疲労のせいか,思っていたよりくどく,何が書きたかったのか分からない文章になってしまった。お目汚しだが,開発者がデライトの現状をどう見ているかの参考までに残しておく。