第三世代匿名媒体の輪郭

描主宇田川浩行#F85E
上描き希哲8年(2014年)
10月19日 22:28
下描き希哲8年(2014年)
10月19日 22:24
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

私は,インターネットにおける匿名媒体を第一世代・第二世代・第三世代に分類している。とは言っても,別に難しいことではない。昔から匿名掲示板などを利用してきた人なら理解しやすいのではないかと思う。

第一世代は,スレッドフロート式登場以前の分散的で小規模な掲示板群だ。第二世代は,巨大で集約的なスレッドフロート式掲示板だ。第二世代から匿名掲示板というものが世間一般に知られるようになった。

では,第三世代とは何かというと,匿名制を付属的なものにした,いわば「個人同定制」の媒体だと思っている。これは,今でいう実名制のサービスが,匿名も含めて変名の自由度を高めたものと考えてもらえれば近い。「実名制」とは言わないのは,個人の同一性をある程度の精度で保てる仕組みが重要なのであって,実名を発表するかどうかはあまり重要ではないからだ。

今は第二世代から第三世代への過渡期なのだろう。第二世代を超えようとする試みは色々あるが,世代交代には成功していない。

第二世代と第三世代を比較すると,大きな差が二つある。一つは,第二世代が匿名制を主にしているのに対し,第三世代では匿名性は付属的なものであるということだ。これは「個人同定制」との相性の問題だ。まず,いまどき匿名媒体を利用するためだけに個人情報を入力したり認証作業をする人は少ないだろう。ということは,このサービスはできるだけ総合的であることが好ましい。

もう一つは,倫理的な問題だ。第二世代までの匿名媒体は,いわゆる「アングラ」なもので,法的に灰色の部分で存続してきた。それだけでなく,匿名であるということが言論上の悪であるかのような社会的扱いを受けてきた。第三世代では,法的妥当性のある運営体制を築きつつ,匿名を言論の自由という観点から正しく擁護することが求められる。

詳細に立ち入ると長くなり過ぎるのでかなり端折ったし,こんなに簡単に言ってしまうと絵空事のようだが,実はこの月庭でも第三世代匿名媒体を実現する準備は出来ている。設計図は大体出来ているのだが,いまのところ主に時間配分の問題で実装を見送っている。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.1号
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