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{「カスタム」をどう訳すか K#F85E/D64E-02A3}

最近のちょっとした訳語問題で,カスタム〈custom〉カスタマイズ〈customize〉をどう訳すかということを考えている。カスタムの原義は「慣習」で,愛顧顧客カスタマー)という意味もあるが,カタカナ英語としては「あつらえの」という意味に限って使われることが多い。カスタマイズはその動詞形だ。

私がざっと考案したのは,顧修顧手加修加手客修客手活修……等々だが,この中では「手を加える」をそのまま漢語的表現にした「加手」かしゅが最も単純で良いと感じた。「」の字は他の用例との相性も良く捨てがたいが,組み合わせる字がいまいち決め手にかける。「顧修」が漢字の意義的により正しいとしても,「加手」の直感性には敵わない気がする。

やや冒険的だが,もう一つ面白いと感じたのは「勝手かってを使った語を造るという案だ。これは既に一般的な語であるため「加手」より直感性に優れる語が造れる可能性もあるが,カスタムの意味合いを正しく伝えられるかという不安が残る。

「加手」を暫定案として検討を続ける。