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{ウェブ独立宣言から一年 K#F85E/A5EA}

私が2012年8月1日に「ウェブ独立宣言」を行なってから,もうすぐ一年が経つ。

それは,希哲社という独資系企業が,虎哲という独自の技術的基盤の上に,月庭という既存のいかなるメディアからも独立したメディアを創るという,無謀に無謀を重ねたような試みだった。

そんな空想じみた試みでも,夢中でやっていると何かしら形になってくるものだなと思う。

月庭はまだ私が納得できる水準に至っていないので,いまだに宣伝らしいことはほとんどしていない。それでも,検索で自然にここを見つけてくれる人が増えて,集客にも手応えを感じられるようになってきた。ちなみに,公開描出(他のサービスでいう「記事」や「ツイート」等にあたるもの)はとっくに15,000本を超えている。

月庭のように「ウェブの孤島」状態になっているサイトはいまどき珍しいので,サイト運営についても常識とはすこし違った角度から見えてくるものがある。

例えば,ソーシャル メディアから来てくれる方の多さと定着率の低さ。あれはやはり借り物の数字なのだと痛感する。その反面,何かを感じて能動的にここを訪れてくれる方,一人一人の重みも実感できる。

そして得た自由の大きさ。『「新しいメディア」に期待するもの』なんて挑発的な描出は,ここ以外では決して出来なかっただろう。少なくとも,その言葉に真実味を持たせることは出来なかったはずだ。

思えば,小さくとも自分のメディアを持つとはどういうことか,少しずつ学んだ一年だった。