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{HTML における「タイトル」の不思議 K#F85E/9D51}

HTML における「タイトル(title)という概念は不思議だなと思う。

単に文書の題名ではなくて,サイト名や親文書の名前まで入れて階層表示していることが多い。しかも,区切りに使われている文字に統一感がなく,「タイトル アート」とでもいうべき装飾の意図が含まれていることもあるので機械的には極めて扱い辛い。

一昔前は,例えば「私のウェブサイト >> はじめに」といったように,サイト名から当該文書の順で文書名を並べるタイトルも多かった気がするのだがAmazon.com はいまでもこれだ),最近は SEO のためもあってか「はじめに << 私のウェブサイト」という感じにしているものが目立つWikipedia 等)。これは例えば,検索結果一覧での目につきやすさだとか,ウェブ ブラウザーのウィンドウやタブで個々のページ名を把握しやすい利点がある。タイトルはウェブサイトのユーザー インターフェイスとしても機能している。

本来は,title 要素には当該文書の名前だけを入れ,link 要素でページ間の関係を規定して,ブラウザーが分かりやすく表示するべきだったのかもしれない。ただ,このような慣習が先に広まってしまったのでもはや title 要素が何を示しているのか明確ではないし,余計なページ リクエストやブラウザーで保持しておくべき情報が増える。

これから是正するなら,meta 要素でサイト名や親ページ名を指定できるようにすると良いのかもしれない。指定法の判別も出来るし,どうせ CMS で動的出力が当たり前の時代だから手間の問題は無視できるだろう。

HTML5 にはこのあたりの改善は無かった気がするが……ちょっと調べてみよう。