デライト,当初はあまり想定していなかったのだが,参派(サード パーティ)に請い手(クライアント)を開発してもらう,というのも一つの手かなと思いつつある。現状,私一人では用合い(UI)の細かい所まで手が届かない。
長い闘いだった。日本において,勘報〈コンピューティング〉はカタカナ語との闘いだった。それも希哲館が終わらせつつある。
クライアント〈client〉とサーバー〈server〉という,うんざりするほど使ってきたカタカナ英語も既に希哲館では「請い手」と「捌き手」に置き換えられている。
クライアントには依頼人や顧客といった意味があるが,勘報においては主に「要請するもの」の意だ。一方,サーバーはクライアントからの要請を受けて何らかのサービスを提供するものを指す。サーバーは「鯖」などと俗称されることがあるが,意味はなく訳語とは言えない。
クライアントは「喰らい手」とも言えるが流石に語感が悪い。「食い手」,「乞い手」も字面が悪い。そこで「請い手」とした。要請者の意なのだから,これ以上簡潔な表現も無いだろう。
サーバーは初め,侍の由来となった「候う」を利用出来ないかと考えていたが,あまり直感的な語が造れなかった。しかし,ある時ふと「捌く」が使えそうなことに気付いた。サーバー側の管理者や開発者は「アクセス(握接)を捌く」という表現を自然に使っている。そのせいか「捌き手」は意外なほど直感的だった。
こうして,請い手・捌き手という訳語が生まれた。複合語を作る場合は単に「請い」,「捌き」として良い。いわゆる「クライアント=サーバー型」(クラサバ)は「請い捌き型」と言える。