「観光立国」はやめよう

描主宇田川浩行#F85E
上描き希哲8年(2014年)
11月27日 02:32
下描き希哲8年(2014年)
11月26日 23:36
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

最近,日本観光産業が盛り上がってきた,という話題が多い。

しかし,観光というのは,自然や太古の文化遺産であれ最近の若者文化であれ,過去のものによる産業だ。もちろん,産業の一つとして重要なものではあるが,国の産業政策でそれが主体になっているということは,非常に後ろ向きな状態である,ということを忘れてはいけない。これに「立国」と前向きそうな言葉が付いて「観光立国」などと言われると,とても不気味な印象を受ける。

外国人観光客が増えたというのも,何もせずに増えたのなら日本文化が自然に関心を集めているということで,別に問題はない。しかし,これは政府をあげそれなりの予算をあてての結果であって,投資対効果の問題になってくる。つまり,同じ程度の予算をあてるべき事業は他になかったのか,という視点が必要だ。そして,そんな事業はいくらでもある。

観光産業とは,その地域が築き上げた文化を,外部に向けて紹介・案内する重要な「プレゼンテーション」活動だとも言えるが,もっと重要なのは,その中身となる新しいものを産み出し続けることだ。ここを空洞化させてはいけない。だから,観光を軽視するのではなく,とりあえず「観光立国」はやめてほしいと思う。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.1号
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