私が特に気に入っている自分の訳語の一つに「駒手」がある。勘機(コンピューター)で使われる「コマンド」〔command〕の訳語だ。直訳すれば「命令」だが,この分野で命令というと主に CPU 用語のインストラクション〔instruction〕を指すため使いにくい。そこで,コマンドを「駒を動かす手」になぞらえて「駒手」と訳した。
その駒手とともに多用される用語に「オプション」〔option〕がある。この翻訳がなかなか難しかったのだが,さきほど「応変子」という訳語を思いついた。臨機応変の応変だ。
別の案としては「選択子」があるが,これはどちらかというと「セレクター」〔selector〕に適している訳語ではないかと思う。しばらくは「応変子」で様子をみたい。