対米主導の契機としてのトランプ政権

描主宇田川浩行#F85E
下描き希哲10年(2016年)
12月09日 22:50
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

今回のアメリカ合衆国大統領選挙については色々と書きたいことがあるのだが,状況の変化が目まぐるしいため19日選挙人投票を待って総括したい。現在,当選確定とされるトランプ氏に投票しないと宣言する選挙人が現われるなど,選挙人投票での逆転を狙う動きもあり情勢は依然として不透明なところがある。

トランプ政権の誕生は,多くのアメリカ人にとって歓迎すべきことではないようだが,日本人としては好ましいことだと私は考えている。それは恐らく,日本が長年の「対米従属」から「対米主導」に転じる絶好の機会となるだろう。

現代の経済先進国は,安定と発展のジレンマに悩まされている。アメリカは安定を犠牲にして発展を手に入れてきたが,今回の選挙で露呈したように,同国の高成長産業は国民を分裂させる構造を持っている。日本はそれとは対照的に,世界最高水準の政治的安定が脱工業化を阻み,低成長に苦しんできた。日本がこの安定を保ち脱工業化時代に適した新しい基幹産業を確立するのが早いか,アメリカがその成長性を保ちつつ国民を調和させるのが早いかという問題になるわけだが,後者の方が圧倒的に難しい。

トランプ政権下で弱体化する知識産業を奪い,世界に先駆ける知業国として脱工業国の模範になるという希望が現実味を増してきた。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.1号
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