{あれ K#F85E/5B28-2A1D}宇田川浩行 私も,翻訳活動の究極的な壁は「権威」だと思います。言葉を通貨とするなら「信用」。権威なき良訳よりも権威ある悪訳。希哲館訳語やその活動を広めるのはデライトの成功しかないと考えています。どちらかというと大変なのはそこに辿りつくことで,そこからはあっという間だろうという気もしてます。 (1){あれ}
{あれ K#F85E/5B28-2394}宇田川浩行 一例として,フローティング ポイント〈floating point〉を「浮動小数点」とした悪訳がある。中国語では〈浮点〉で,希哲館訳語でも「浮点」と訳し直したが,これが国家的な問題であることに気付いている人が少な過ぎる。同じことを「浮動小数点数」と書く国,「浮点数」と書ける国,どちらが有利か。
{あれ K#F85E/5B28-15BB}宇田川浩行 「社会的隔離」のような悪訳はたまに見るが,これがなぜ悪いのかはそもそも「隔離」が非社会的なものなのか,と考えてみれば分かりやすい。いわゆる「隔離」に非社会的な印象が無いので,「社会的」という表現に機能が無く,いまいち意味の分からない表現になってしまっている。
{あれ K#F85E/5B28-F52F}宇田川浩行 最近,希哲館訳語が自分の中で再燃している理由に,論組(プログラミング)教育の問題がある。これまでのカタカナ語・悪訳まみれの情技(IT)日本語も,我々大人の技術者達が騙し騙し使っている分にはまだよかった。極めて現実的な問題として,これを子供達に教えるとなると,正直私は罪悪感を禁じえない。
{あれ K#F85E/5B28-0DF4}宇田川浩行 日本の論組(プログラミング)教育に危機感を覚える理由の一つに,「カタカナ語と悪訳」が多過ぎるということがある。これまでは下手な翻訳でも何となく技術者たちが汲み取ってきたが,子供たちに教えた時,「国語で習っている日本語と違う」という疑問に答えられるのか。
{あれ K#F85E/5B28-D3F4}宇田川浩行 「値を返却する」って言うな https://qiita.com/scivola/items/d9f26ea13691f8c5e6a4 分からないでもないし,こういう違和感について語ることは悪訳の多い情技(IT)の世界では大切だと思う。ただ,「返す」を漢語的に表現したい時にいまいち使いやすいものがない。例えば SRF を「集合返し函数」とはあまり書きたくない。返戻が無難か。多少の用例もあるし。
{あれ K#F85E/5B28-2D2D}宇田川浩行 情技(IT)教育を考えた時,やはりカタカナ語と悪訳の問題は解消しておく必要がある。現状の情技日本語は子供に学ばせられる代物じゃないし,はっきり言って,恥ずかしい。もっとまずいのは,それを自覚している者が少ないということ。