希哲館創立9周年を前に

描主宇田川浩行#F85E
下描き希哲10年(2016年)
05月10日 17:28
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

今年11月1日希哲館創立9周年を迎える。今日は5月10日なので,残すところ約半年だ。まだ10年も経っていないのが不思議なくらいだが,弛緩し過ぎているような気もするから目標を再確認しておきたい。

目下,希哲館および希哲社最大の課題は収益化だ。最近,私はこれを「谷越え経営」などと呼んでいる。普通,企業は小さな収益化から始まり,安定化すると伸び悩みに苦しむ「丘越え経営」だ。目先の利益を掴んだはいいものの,備像ビジョン〉や核心的競争力コア コンピタンス〉の不足により迷走状態に陥いることが多い。赤字続きでも期待感が大きければ投資が支えてくれるアメリカと違い,安定志向の強い日本では特に顕著な傾向だ。

希哲社はこれと対極をなす。備像を徹底的に練り,核心的競争力となる技術を確立するために研究開発を第一に進め,十分な成果を得た。喩えるなら,究極の到達点までを描いた完璧な地図と最高の装備を用意したが,その代償として目前に底も見えないような深い谷が出来てしまったようなものだ。独立資本の原則を持つ独資系企業としてここをどう越えるか,ということが経営上最初で最後の課題ともいえる。要は,最初を重視するか最後を重視するかの違いなのだろう。以前,私が「ホワイト・オーシャン(北極海)戦略」と言っていたことと本質的には同じことだ。そこまで言ってしまうとこの「谷越え」は絶望的なようだが,実はそれもさほど悲観的な状況ではなく,一定の見込みはある。なによりまだ9年も経たずここまで来ているので,むしろ成功の確信すらある。だから油断が生まれてしまう危うさもあるのだ。

こういうよく分からない仕事をしていると,焦りと余裕の調整が難しい。焦れば失敗も多くなるが,かといって余裕ぶっていても時間の浪費になる。創立9周年を迎える前に収益化を成功させれば事業としては驚異的な大成功ということになるし,失敗してもまだ10周年までに1年間ある。最悪,20年・30年とかかっても一般的にみればやはり大成功の部類だ。だがそれを良いことに弛んでいると,成功の前に寿命を迎えているだろう。

ここは「9年で収益化」のために必死になろう……。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.1号
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