東京五輪という泥沼

描主宇田川浩行#F85E
下描き希哲10年(2016年)
05月16日 16:13
利承
ライセンス
希哲館普通利承(KULクール

2020年東京オリンピック泥沼化の様相を呈している。

華々しい招致活動から間もなく問題が噴出し,駄目な露事プロジェクト〉の見本として露事管理の教科書にでも載りそうな勢いだ。国民感情も急速に悪化し,開催権を返上せよという声が無視できない大きさになった。ここに来て招致活動における賄賂疑惑が表面化し,事態は最悪の局面を迎えている。

私は今回の東京五輪に関して,どうもきな臭いと思いながらいろいろな問題を静かに追跡していた。国会で指摘されていたように賄賂疑惑が明確に浮上したのは今年1月で,私もこの件については記録している。当時は主に芸能人関係の醜聞で世間は大騒ぎしており,あまり大きな話題にならなかった。竹田恆和氏を筆頭に JOC 周辺の人脈にもあまり良い印象は無かったので,今回のようなことが起こっても不思議ではないと感じていた。

その一つの理由が,竹田氏の素行の悪さだ。特に,無報酬だった JOC 会長職の報酬を高額に設定したという話を聞いてからあまり良い印象を抱いていない。このような例は「士気を上げるため」などと正当化されることが多いのだが,だとすれば JOC は金銭欲で動く集団だということになる。利権の温床になることも正当化してしまうのではないか,と危惧していた時にこの問題だ。竹田氏周辺の人物もなかなか綺麗な噂は聞かない。ちなみに,今回の件で関与を疑われている電通に竹田氏の甥である竹田恒昭氏が勤めていたことがあり,彼は最近大麻所持で逮捕されている。

今回の五輪は,アベノミクスとともに日本経済復活の命運をかけた,期待感主導による景気回復戦略の象徴だった。五輪後は不況に見舞われる可能性が高いことが知られているが,その前に悲観論を払拭し景気を刺激し,日本経済を上昇軌道に乗せるということがアベノミクス成功の必須要件だ。ところが,肝心の五輪に対する期待感が大きく損なわれてしまっている。ついでに,アベノミクスに対する期待感も減退している。このままでは,五輪後不況の打撃だけをまともに食らうことになる。

いますぐに体質を改善して,完璧な状態で五輪に向けて準備を進められるのならともかく,いまの腐敗体質で五輪にしがみついていれば経済をどん底に陥れかねない。大胆に腐敗を絶つか,五輪を絶つか,活路はこのどちらかしかないのだが,決断できない・指導力がないのが現体制の問題なので内側からの変化は期待できない。外から声を大きくしていくしかないだろう。

出力論組プログラム虎哲*イチ 1.1号
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