じゃあそういう機械翻訳系の情報が全く役に立たないかというと,これがそうでもなかったりするから困る。日本語こそおかしいが,論旨や回答が日本人が書いた文章より端的で分かりやすかったりする。これも面白い現象だなと思う。
「弱機械翻訳(または弱自動翻訳,weak machine translation,WMT)」は宇田川の造語。
語の多義性等が機械的に解決できない場合に,翻訳文を無理に決定せず,利用者に選択肢を与える機械翻訳の事。
現在,一般的に利用できる機械翻訳は,文章を投入すると全自動で翻訳文が出てくるというものであるが,多くの場合に不自然なものとなる。
弱機械翻訳は,機械が翻訳文を決定することよりも,利用者に適切な選択肢を与え,より自然な翻訳文の作成に導く事を重視した機械翻訳である。
この決定力に着目した場合,翻訳文を全自動生成するものを「強機械翻訳」と呼ぶ。
「半機械翻訳」等という表現もできるが,意図を正確に表現しにくいので「弱」とした。